2012年クラシック戦線(1)

今週は東で「弥生賞」、西で「チューリップ賞」。
クラシック路線における重要なレースが開催されます。

そこで今年2012年、ここまでの主要レースの成績IDMを見比べることで、
各レースのレベルなどを評価してみたいと思います。


評価の視点は入着馬3頭の成績IDMの平均です。
比較対象として、過去3年の平均値、
及びこの世代の2歳主要レースのデータとも見比べてみましょう。

まずは牡馬戦線です。
2012年3歳牡馬路線1
過去3年と比較で「最高値」となったレースを赤背景白文字としています。

以前のコラムで、2011年の2歳は強い、と書きましたが、
その結果が如実に出ている感じ、ほとんどのレースで「最高値」ですね。

まず注目したいのは、
通年は、ここまでのレースでは年末の「朝日FS」「ラジオNIKKEI」を
上回るレースが出現していないケースが多々ありました。
それが今年は「きさらぎ賞」が既に凌駕していること
これは大注目に値すると思います。

他でも「京成杯」あたりは時期的なものあって
高い数値が出にくいレースですが、今年はかなり高め、
ダービー馬エイシンフラッシュを出した2年前より
2ポイントも高い結果となっています。

共同通信杯も最高値ではないですが、過去2年と比べると
かなり高め、勝馬ゴールドシップによるところが
大きいですけどね。

唯一魅力がないのが「若駒S」。まあ誰でも気づくことですが(苦笑)、
注意をしたいのは、ワールドエースを破ったという事実で
勝馬ゼロスを過大評価しないという点でしょうね。
みなさん是非お気をつけて(笑)。

レースレベルの序列を結論づけると以下の通りです。
きさらぎ賞>共同通信杯>シンザン記念>京成杯>若駒S

次に牝馬戦線です。
2012年牝馬戦線1

こちらはちょっと低調気味でしょうか。
それでも「紅梅S」が最高値を出していますね。

ポイントは昨年末の「阪神JF」を凌駕するレースが
現時点では出現していない、ということ。
ある意味「紅梅S」で阪神JF3着のサウンドオブハートが
圧勝しているのがそれを証明していますよね。

となると牝馬はやはり「阪神JF」組の序列優先?
といえるかもしれませんが、
大きなポイントを見落としてはいけませんね。

そうシンザン記念の勝馬は牝馬のジェンティルドンナということ。
そしてその数値が阪神JFの勝馬を凌駕していること、
これは重要な点ですよね。

現時点では、
ジェンティルドンナとジョワドヴィーヴルが中心となる牝馬路線で、
新生に期待、といったところですね。

さてもうひとつ今回のデータで協調したい視点があります。

それは実績のIDM以外で、上記のレベルの高いレースを走った、
「下位の馬」たちの変わり身に注意したいということです。

レベルが高いレースで走ったことで「伸びる馬」、
逆にダメージを受けて「終わる馬」、両方があると思いますで
きさらぎ賞や京成杯の出走馬はしばらく注目してみたいですね。

最後に牡馬牝馬の成績IDMのランキングも載せておきます。

まずは牡馬です。
2012年3歳牡馬ランク1

次に牝馬です。
2012年3歳牝馬ランク1

このテーマ、今回は(1)ということとして
次回は本番の前に経過を公開したいと思います。

TEXT:明希一真