なぜ人気馬が負ける?新潟記念

今週末で「夏競馬」もいよいよ終了となりますね。
最後を飾る重賞は伝統?の「新潟記念」。毎度荒れるレースですよね。

今回は人気馬が負けている敗因を分析してみたいと思います。


「レースをCHECK!」では過去5年の入着馬をご紹介しています。
新潟記念をみても「穴馬」の入着が多く、一筋縄ではいかないレースとなっています。

そこで「過去5年の1-3番人気馬で4着以下」の馬たちのファクターをみてみることで
人気馬の敗因を探ってみたいと思います。

新潟記念過去5年入着馬データ
※クリックすると拡大画像がご覧いただけます。

まず驚くのは5年連続で1番人気が4着以下で馬券に絡んでいませんね。

共通項をみると「七夕賞/小倉記念の入着馬」でぴったり合致しています。
この条件に合致する馬は疑ってかかる必要がありそうですね。

七夕賞/小倉記念の好走馬がここで人気を裏切る要因として想定できるのは・・・

  1. コース形態が小回りから直線長いコースへの変更
  2. 差し・追込馬には上がりが速すぎた
  3. ハンデの恩恵がなくなる

1番目と2番目は連動する要因でもあり
差し・追込馬の性格をしっかりと見極めることが大事でしょうね。

特にメイショウベルーガやアドマイヤモナークは速い上がりも出せる馬でしたが
傾向としては2400m以上の長距離戦での好走例が多く、
2000m戦での速い上がりへの対応は不安であったといえると思います。

そういう意味でも2000m以下距離で速い上がりでもしっかり勝ちきれる馬か否かを
過去戦績からも吟味する必要がありそうですね。

一方でハンデは必ずしも影響がないように思います。
アルコセニョーラやタッチミーノットのようにハンデ増で負けるケースなら簡単ですが、
増減無でも負けていますからね。
一方人気薄で斤量の重い馬、例えば去年のナリタクリスタルのように勝ちきる場合もあるので
斤量だけで取捨判断するのは危険かと思います。

2、3番人気で負けている馬をみると、ここでも同じ共通項があることが分かりました。

「6週以上の間隔」「準オープン勝ち上がり馬」

ローテーションに関しては、夏場であり「仕上げ易い」という印象もあるでしょうけど
昔と比べて「夏の暑さ」が大きく変わっていますので、これは過去の格言になりそうです。
以前ここで紹介したデータの通り、最近は「長期休養明けは凡走」の傾向が強いですからね。

もう一つは昇級馬。
もちろん昇級馬は穴を空ける要因もあるのですけど、
好走した昇級馬は人気薄ばかり、一方昇級馬にも関わらず上位人気になるような場合、
かなりの確率で疑った方が良いかもしれませんね。

さて今年裏切る人気馬はどの「網」にかかるのでしょうか?
それともデータの傾向を打ち破る馬が登場するのでしょうか(大汗)。

TEXT:明希一真