天皇賞春を攻略する?!

伝統がありながら、特殊距離の異質G1となってしまった天皇賞春。
とはいえ馬券はとりたいのは多くの競馬ファンの願いでもありますので(苦笑)、このレースを本コラムでも攻略してみたいと思います。


まずはクラシックの際でお馴染みとなった年度別のレースレベルの確認です。
年明け長距離重賞の入着馬平均IDMを比較してみましょう。
長距離重賞比較
いや~今年は凄いハイレベルですね。日経新春杯(11年)日経賞(11年)に負けているだけでほとんど1位、負けている2つのレースも2位ですから、3歳路線同様今年のG1はレベルが高いですね。前哨戦(阪神大賞典、日経賞、大阪杯)に絞ってみると2008年も同じようレベルが高く、この年は1-3番人気で天皇賞春は決着しました。そこそこレベルの高かった昨年も3-5-7番人気の決着。一方前哨戦のレベルが高くなかった他3年は必ず10番人気以上の馬が激走していますので、今年は堅そうな印象です。

次に入着馬のレース実績を見てみましょう。
入着馬の長距離実績
ほとんどの入着馬たちが、前年の天皇賞春以降で長距離重賞実績を上げています。
それ以上に注目なのが前年ダービー馬もしくは菊花賞馬が出走すると必ず入着しているところは見逃せませんね。今年の場合は三冠馬、近代競馬以降4頭の三冠馬のうち翌年の天皇賞春に出走した2頭(シンボリルドルフ、ディープインパクト)はともに天皇賞も圧勝しています。今年もオルフェーヴルで堅い、といいたいところですが、過去の2頭は前哨戦も圧勝しています。そこがオルフェーヴルに足りないところですね。

ところでこの表をみているとジャガーメイルやドリームジャーニーの好走が気になるところですよね。実はこれには理由があることが分かりました。以下の表をご覧下さい。
対象レース比較
両馬が好走した年度は両馬が前走に使ったレースが対象年度において最高レベルのレースであったということ。これら距離の短いレースから臨戦する場合は、レースそのもののレベルが重要なポイントになりそうです。一方で本来の前哨戦と言われる阪神大賞典や日経賞はレベル問わずで大丈夫のようです。ただしこの重要な2つのレースのレベルがどちらも「70」に満たずで、ダービー馬も菊花賞馬も出走しないと2010年のメイショウドンタクのような馬の好走を読んでしまうということかもしれません。今年は大丈夫そうですね。

今年は全てのレースがハイレベルなので選択が難しいですが、
堅くないとしたら、過去の歴史からも日経賞惨敗馬からの巻き返しが有力かなと思います。ケイアイドウソシンやフェイトフルウォーあたり・・・。あとは大阪杯組の2頭が人気を落とすようなら狙い目かも・・・。

順当ならば阪神大賞典の1-2着馬、日経賞2着馬の3頭が最有力なのは間違いないと思います。
オルフェーヴル(池江)、ギュスターヴクライ(荒川)、ウインバリアシオン(松永昌)、この3頭とも「長距離得意厩舎」であることも見逃せないですね。

TEXT:明希一真