レベルが高い今年の牝馬路線

今週は桜花賞。
2歳戦終了時点のコラムでは「去年よりは強い」としましたが、
その後のレース結果を比較すると今年の牝馬世代はそこそこレベルが高そうですね。


まずは過去5年の主要レースにおける「入着馬平均IDM」を年度別に見てみましょう。
過去5年レース別平均IDM

ウオッカ/ダイワスカーレットの最強世代(2007年)はさておき、
その他の年よりも今年の世代(赤棒グラフ)が相対的に高いことが分かります。
特にトライアルの3レースは2007年組に次ぐ数値を出していますね。

さらに今年の世代をレース別にみると「チューリップ賞」が抜けていますね。
今年は従来通りにこのレース参戦馬が活躍しそうな感じです。

フィリーズレビューもまずまずのレベル、
ただこのレースでレベルが高すぎると、スプリント色が強いケースもあり、
2007年のアストンマーチャンがまさに典型的な例、
今年のアイムユアーズが戦績までもそっくり(阪神JF2着→フィリーズレビュー1着)なのは
ちょっと嫌な材料でもありますね。

さてこのグラフ、入着馬平均で比較したものなので、
勝馬は必ずしもこのレベルを充当するのは危険ですが、負けた馬を評価するのには使えると思います。
つまり負けた馬で狙えるのは「チューリップ賞組とフィリーズレビュー組のみ」、ということです。

さてここで登録馬の成績IDMのランキングを見てみましょう。
桜花賞のボーダーラインは「51」、それ以上をクリアしている馬限定です。

桜花賞登録馬ランキング今年は「55」以上馬が9頭もいますね。確かにレベルが高いと思います。
しかもハナズゴールがこんなに抜けている、そんな強いかなぁ(汗)。

パララサルーやヴィルシーナあたりも結構高いようですが、フラワーCのオメガハートランドは低め、この組は軽視しても良さそうですね。
ジョワドヴィーヴルはランクが低いですが去年の阪神JFが「58」。コレを加えると3位になりますね。

この表でみると目立つのがシンザン記念のジェントルドンナ、きちんと仕上げれば怖い存在です。ただ石坂厩舎が牝馬クラシックを取れていないのでかなり心配、これはエピセアロームも同様ですけどね。
イチオクノホシは距離伸びた方が良さそうなので本番で跳ね上げるチャンスはありそうです。トライアル負け組ということで、共に4着のジェントルドンナ同様、人気を落とした時の入着級の穴馬はこの2頭かもしれません。

最後にデータでは出しませんでしたが新装阪神で5年行われた桜花賞、
実は松田博厩舎と国枝厩舎の出走数が抜けて多く、両厩舎とも勝馬を出しています。

今年もジョワドヴィーヴルとバララサルーという人気馬を共に出走させるのですが
やはり有力なのは間違いないでしょうね。バララサルーは当然ながら前もって栗東に入れてますしね。

TEXT:明希一真