なぜ、荒れる?

今週末開催される「ダービー卿CT」はまあ人気馬が来ませんね(苦笑)。

堅いレースもあれば、荒れるレースもある、それが競馬ではありますが、
それなりに法則性を見いだせないものかと調べてみることにしました。


そもそも荒れるということは、ファンが想定する馬が好走しない、ということ。
10年前と比較すると、競馬ファンの作る「人気」の制度が相当高いことは周知のこと、
となると「好走する馬」が力を発揮できなかった、と見るのが賢明でしょう。

そこで「力を発揮し難い条件」を分類化することにしました。

今回基準となるデータは「2009-2011年」過去3年を対象としたもの。
条件判別の基準は「全レースの平均配当(単・複)との差の乖離」としました。
平均値よりプラス数値なら「荒れている」、マイナス数値なら「堅い」となります。

まず最初は月別のデータです。
月別データ最近の競馬が難しいと言われる通り、1-5月の競馬は荒れ気味のようです。

季節の端境期で牝馬のフケや、若駒のソエなどの疾病が「好走できない条件」になっているのでしょう。もちろん厳冬期で馬を仕上げ難い、もしくは仕上げたくないという事情がるのかもしれませんね。

一方で「堅い傾向」なのが7-9月。印象として「難しい」と言われる夏競馬の時期が堅い傾向にあるのにはちょっとビックリでした。

秋以降は概ね「堅い」方に寄っている感じですね。単勝で抜けることがあっても、結果的には堅い決着になる競馬が多いといえます。

次からはレース条件を細かく見ていきましょう。

馬場状態まずは馬場状態。
誰もがイメージできるとは思いますが、馬場が悪化する方が明らかに荒れるわけです。この数週間荒れ馬場での競馬が続きますが、難しくなるのは当然ですね。

斤量次は斤量です。
これも想像通り、ハンデ差が大きくなるレース程「荒れる」傾向にあります。ハンデ戦における単勝平均の乖離が100円以上もあるとはビックリ、穴狙わずにして何を狙うかですね(苦笑)。

クラス別次は条件別です。
こちらもある意味予想通りでした。新馬は堅く、未勝利は荒れ傾向です。500.1000万は堅い傾向も、1600万以上になると基本的には配当妙味が高くなるといった構造です。OPはグレードが上がるほど単勝平均配当が高い模様で、ビックリです。

牝馬限定戦も加えましたが、イメージよりは荒れていないですが平均値よりは荒れ傾向です。

レース条件別単勝高配当最後に一番影響が大きいと思われる、
「レース条件」。こちらは「高配当条件」と「低配当条件」の上位を単勝・複勝別に掲載します。サンプル数があまりにも少ないものは除外しました。

最初は単勝で見た高配当条件です。
まず気が付くのは「非根幹距離」と言われる条件が多いこと。距離的にみても2000m以下の条件が多く、さらには「芝1400m」が多いことが目につきますね。

レース条件別複勝高配当
次に複勝高配当の条件です。
こちらもランキングに差があるものの、
単勝と同じような傾向があることが分かります。

・非根幹距離
・短距離、特に芝1400m

この2つが「荒れる」条件と言えますね。
スペシャルなのは「阪神芝1400m」、一般ファンにはヤケドの素(笑)、穴党には絶好の草刈り場ですね(大笑)。

レース条件別単勝低配当次に低配当の方を見てみましょう。
最初は単勝配当が低い条件です。
距離条件で「根幹距離」が多いってこともないですね(大汗)。ただ芝2000mが京都・阪神・東京と上位にありますね。

面白いのが単勝高配当では1つしかなかった「G1施行条件」、低配当では4つ入っています。G1は比較的単勝配当が荒れる傾向に出ていたので、この低配当で出現している条件は相当「堅い」と言っていいかもしれませんね。

次に複勝配当が低い条件です。

こちらはバラエティに富んだ感じなので大きな傾向は掴み難いですが、比較的中長距離が多く入っているようにも思います。「福島ダ1000m」の堅さに目が釘付けです(笑)。

さてお気づきかと思いますが、
「荒れるダービー卿CT」が行われる、
「中山芝1600m」は、どちらにも出現していません(汗)。

これは他の条件に左右されるコースと仮定できるのではないでしょうか?
つまり、ダービー卿CTは、
「3.4月開催のハンデ戦だから荒れる」のかもしれません。

良かったら是非ご参考にしてみて下さい。

TEXT:明希一真