マイル戦は上がりと馬体重で攻める?!

競馬の根幹距離といえる「マイル戦」。
とはいえ競馬場によってコース形態が異なりますので
求められる適性は異なるのは感覚的には皆さんお気づきのはず。

今週は「東京新聞杯」が行われますので、
改めて競馬場別の相違点を確認しておきたいと思います。


まずは、SMART KEIBA Vol2「知って得する展開予想」でご紹介している、
「脚質別勝利シェア」「入着馬上がり3Fの平均」です。

競馬場別マイル戦脚質上がり3F

脚質に関しては、マイル戦全体では「差し」に偏りますが、
「中山は逃げの確率が高く」
「京都は差しの確率が高い」
「東京、新潟、阪神は先行/差し=好位差しの確率が高い」
といった感じですね。

上がり3Fに関しては、中山は時計がかかって他が速い、
これは皆さんがイメージできている印象と合致すると思います。

とはいえ、中山以外の3競馬場はまったく同じ傾向で
「上がりの速い馬」を選べば良いのか?というと
なんとなく疑問を感じるのでは?

そこで上がりの速さを出すロジックの一因でもある、
「馬体重」に着目してみました。データは勝馬の馬体重別のシェアです。

マイル戦馬体重別勝利シェア

単純に「最大値」だけをみると、
どの距離も絶対多数の「460-479kg」に落ち着くので、
高いシェアのレンジ(範囲の幅)を見てみましょう。

東京と阪神は比較的似ている傾向があり、
馬体重の大きい方へレンジが振れていますね。
逆に新潟は馬体重の小さい方にレンジが振れています。
一方京都は最大値の「460-479kg」を頂点に短いレンジで納まってます。
逆に中山は幅広いレンジとなっていて、
他競馬場のような30%を超えるシェアの馬体重が存在しません。

よって「上がり3Fが速い3競馬場」も馬体重シェアレンジの相違で、
その「速さの質」で区別ができそうです。

これを紐解くとこんな感じでしょうか・・・。

東京と阪神は傾向合致といってOK。
両競馬場とも直線も長く坂もあるので馬格で押し通すような上がりの速さが必要。
よって馬格のない馬で速い脚が長く続かないようなタイプは厳しい。

新潟は、平坦の直線が長くほとんどの馬が速い上がりが出せるので、
短い加速力で振り切るような上がりの速さが必要で、
場合によっては小柄な馬でも対応可能。

京都は3F地点がコーナーとなることから、
コーナーリングからスピードが出せるような馬であることが必要で
直線だけで速さを出す馬格の有る馬では届かない可能性あり。

今週の「東京新聞杯」で活用するポイントはこんな感じだと思います。

ある程度馬格があって「速い上がり3F」が出せる馬が狙い

⇒京都・新潟の速い上がりで好走した馬でも馬格がない馬は厳しい
⇒阪神の速い上がりで好走した馬で馬格のある馬は狙い目

もちろん馬体重以外にもコース適性のある馬は問題ないと思いますが、
単純に「東京マイル」の戦績が良い馬でも、
どんな条件で好走したのかはきちんと確認した方が良いでしょうね。
これはどんな条件でも同様ですけどね。

登録馬で危険そうな馬は以下の通りです。

ガルボ、コスモセンサー、ダノンシャーク、フレールジャック

さてはて・・どうなりますやら(大汗)

TEXT:明希一真

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