毎日王冠のMIKATA

今週末は古馬G2戦では最高峰の格式があるレースともいえる、
「毎日王冠」と「京都大賞典」が行われます。

こと馬券的には難解なケースが多い「毎日王冠」を
今週はピックアップして、データ解析してみたいと思います。


毎日王冠は昔から「G1的」なG2とも言われてきたレースですが、
京都大賞典よりも荒れるケースが多々ある印象がまずありますよね。

その比較をデータを1~3番人気の好走シェアでみると歴然です。

毎日王冠:勝利シェア50.0%/入着シェア46.7%
京都大賞:勝利シェア80.0%/入着シェア53.3%
(データは過去10年)

京都大賞典が10年で8回上位人気馬が勝つのに対して、
毎日王冠は半分の5回です。また入着レベルでみても、
過半数は4番人気以下で占有されるレースとなっており、
難解なレースであることは明白といえるでしょう。

そこで今回は「難解」になる理由を、その年の中距離馬のレベル、
という視点をもって解明することとしました。

以下は過去3年における、当該年度での1600-2000mでの成績IDM上位馬、
特にG2を勝ちきるために必要とされるボーダーライン「70」を超えた
事例数と対象馬数です。

2009年 事例数26件、対象馬数17件
2010年 事例数22件、対象馬数17件
2011年 事例数26件、対象馬数20件

ちなみに毎日王冠での入着馬の人気を見ると

2009年 4-1-10
2010年 6-8-9
2011年 1-2-5

この通り、対象馬数が多い2011年は人気通りにきていますよね。

さらにG1を勝ちきるために必要とされるボーダーライン「74」を超えた
事例数と対象馬数をみるとより明白になります。

2009年 事例数5件、対象馬数3件
2010年 事例数0件
2011年 事例数5件、対象馬数5件

事例数も対象馬数も多かった2011年は5番人気以内の決着で1番人気も入着、
2009年は対象馬数は少なかったものの、
毎日王冠に該当する2頭(ウオッカ、カンパニー)が出走したので、
その2頭が順当に入着、
一方で事例数が当該年度になかった年の2010年は荒れたというわけです。

となると今年も当該年度の中距離馬のレベルで
毎日王冠の配当傾向が鮮明になるかもしれませんね。

ということで今年の状況です。

70以上 事例数44件、対象馬数29件
74以上 事例数07件、対象馬数07件

とんでもないハイレベルですね、今年は(驚)。

となると今年の毎日王冠は上位人気の決着になりそうですね。

仮に高いIDMレベルを持っていなくても、
ハイレベルな今年のレースで揉まれてきた馬で、
人気になるような馬には、ここで相応しいIDMを叩き出す可能性が高い、
そういう見方で良いと思います。

馬券的な妙味は薄くなりましたが、3日開催であるので
しっかりと的中させるレースとして位置づけておきたいところです。

TEXT:明希一真